静かなカフェ
ユニフォーム姿三四郎はカフェが好き。静かなカフェがとても有難い。

日中に地方都市のカフェを訪れると、ほかにお客さんがいない、
貸切状態になることが時々ある。

静かに流れるジャズやボサノバのBGMが、お話にかき消される
ことなく、そのまま聴くことができる。紅茶やコーヒーの香りも
しっかりと感じ取ることができて、本当に幸せを感じる。ありがたい。

でも、その幸せな時間が、すぐ後にやってくる常連客に破壊される
ことも、ほぼ100%の確率で発生する。これが、昨日と今日、
違う店で2日もつづくと、もう新しいカフェを探したくなってくる
のである。

「常連」「オーナーの友人」「幼馴染」これではスナックと同じ
である。実は、日常生活で嫌いなもの3つにあげているひとつが
スナックである。カフェのスナック化。

最初の1日目の常連は、10人も入れない小さな空間のカフェの、
5人がけのカウンターにすばやく座り、いきなり世間話をオーナーに
話しかける。オーナーもそれを待ち望んでいたかのように、おしゃべり
を始める。少なくとも、先に来ていた客への遠慮はありそうもない。

そして、ゆるい冷房で研ぎ澄まされていた店内の空気を、ライター
の音、もしくは、タバコケースを指ではじく音をきっかけに
2番目の客の色にしてしまう。このときも、オーナーはそれを
受け入れるしかないのだろうか。常連客はタバコを吸わない先客に
対するデリカシーを持ち合わせない。カフェ(私はカフェと喫茶店
は違うと思っている)はあらかじめ、そういうところだとオーナー
も喫煙者の客も僕に言い聞かせているかのようだ。

そして、被害妄想を発展させると・・・「なんだ、見かけない客だな、
俺の店だぞ、早く帰ればいいのに。こいつ、タバコを吸わなそうだ。
一発、ボディブローでも入れてみるか。」こんな風に感じてしまう。

オーナーは、「先に入った、時々来るお客さん。この前、煙が
苦手だと話してたけど、私にはさっきまでの状態を維持する義務は
ないわね。こまったことだけど、常連さんには喫煙者が多いから・・・。
この件については、考えるのはよそう。」程度に思うのだろうな。

簡単にボディブローをくらった僕は、店を後にする。少し古いベンツ
E500が駐車場に停まっている。あの、常連客のそれなりの自己顕示欲
を確認することができる。

こんな、釈然としない仕打ちが2日連続も続くとは・・・。


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